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猫の爪取り手術(抜爪術)は残酷?【動物愛護】

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この間、久々に猫の抜爪術について問い合わせが来ました。

抜爪術を望まれる方はそこそこいますが、その理由は大抵の場合

「猫の爪とぎで家具や壁紙がダメにされるので、手術したい」

という人間側の都合100%なものです。

確かに抜爪術をすれば金輪際その問題はなくなりますが、それでいいのでしょうか?

ということで今日のテーマは

猫の爪取り手術(抜爪術)について

 

 

抜爪術ってどんな手術?

猫の抜爪術は全身麻酔をかけて寝ている間に、

爪の付け根から爪を切り取ってしまう手術です。

1本1本それを行っていきますので、結構時間がかかる手術で、

人手のある病院だと複数人で平行して処置を進めていきます。

もし一人でやる場合にはかなり麻酔時間が長くなりますので、

お年寄り猫等の麻酔リスクがある患者さんには難しいかもしれません。

ちなみに爪は取りますが指を取るわけではありませんので、

見た目の変化はありません。

 

抜爪術って痛いの?

猫に聞いたことはないので予想でしかないですが、

たぶんめちゃくちゃ痛いです!

人でいうなら生爪を剥がされるような痛みがあるのではないかと思います。

寝ている間にされるとはいえ手術の侵襲は大きく、

痛み止めをつかっていたとしても術後の痛みはかなりのものと予想されます。

そして術後には指先がパンパンに張れた状態が数日続きます。

全ての指先がそんな状態ですから、立っているだけで指が痛い、

そんな状態になっているのではないでしょうか・・・

 

抜爪術は難しいの?

手術の難易度はそれほどでもありません。

シンプルな工程を地道に繰り返していくだけです。

ただ、肉球と切開線が近いので失敗すると肉球に傷がついてしまうことがあります。

 

抜爪術はどこの病院でも頼める?

答えはNOです。

上記のように抜爪術は強い痛みを伴い、

一時的ではありますが猫のQOL(生活の質)を大きく下げます。

人間の都合のために痛めつけるのと同義であり、動物愛護的観点から

それを良しとしない獣医師や動物病院は多いのではないかと思われます。

 

ちなみに当院で抜爪術を希望された場合をご紹介しますと、

基本的にすぐ手術を受けることはありません。

まずは抜爪術をやりたい理由の方をお伺いして、

抜爪術以外の方法でその問題を解決できないかトライしていただく。

それを何度か行ってもどうしようもない場合には、抜爪術をやることもある。

といった具合です。

 

実際に抜爪術を行ったケースは?

実施に至るモデルケースとしては、

気性が荒い猫で、飼い主さんの赤ちゃんにも攻撃をしてしまうので、

赤ちゃんの安全の確保のために実施したケース。

家の中が爪とぎでボロボロにされてしまうが、

保護シートやネイルキャップ等での対策が無効だったケース。

こういった例があるかと思います。

 

抜爪術の費用は?

これは完全な個人の感覚ですが、もし抜爪術をやるとなった場合には、

・手術自体の値段が5万前後

・入院治療や術前検査などを入れると、総額で10~15万程度

になるのではないかと思います。

 

 

やらなくて済むに越したことは無いですが、

どうしても必要な場合もある手術ですね。

もし考えているようでしたら参考にしてください。

(手術以外の方法で解決することを願いますが)

それではまた。

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