(前編からの続きになります)
12:30 手術準備
Dちゃんの体重から麻酔量を計算し、前投与薬を注射
手術室にて、Dちゃんに心電図の電極を設置し、モニタリングを開始。
心拍数に問題がないことを確認し、麻酔薬を投与。
気管挿管を行い、ガス麻酔の開始とともに呼吸数のモニタリングを開始
麻酔深度を確認し、毛刈りと手術部位の消毒を行う
手洗い・消毒を行う
有窓布をかぶせ、手術の開始
切皮、剥離、精巣の牽引、精索の結紮、精巣の切除、縫合を行う
ガス麻酔の吸入終了
Dちゃん覚醒までの間、モニタリングを続ける
Dちゃん覚醒し、期間チューブを抜管
Dちゃんを部屋に戻し、しばらく麻酔後の経過を見届ける
13:30 午前の残業務
他の獣医師がお預かりした患者さんの検査が残っているようなので、手伝う
今回は腹腔内の細胞診検査が残っており、細胞の採取を手伝う
細胞の染色と顕微鏡での観察を受け持つ
入院患者の点滴が上手く流れず閉塞になるので、留置針の入れ直しを行う
14:30 午前の業務終了
昼食を取りながら、気になっていた症例について調べ物を行う
15:30 午後の業務開始
薬剤の在庫を確認し、不足している薬剤をリストアップ、注文をかける
入院患者の一般状態をチェック
16:00 午後の診療開始
Fちゃんの診察に入る。今日は耳掃除と爪切りとのことで、お預かりして看護師さんにすすめてもらう
Gちゃんの診察に入る。今日は後ろ足をびっこ引いているとのことであるが、過去に同じ症状が出たことがあるので、その時のレントゲン検査の画像を見せながら、どういう病気の可能性があるかお伝えする。相談した結果、お薬で様子を見てみることになる
Fちゃんの爪切り時に、足の裏に赤みがあると看護師さんより報告を受ける
Gちゃんのカルテを記入し、処方を決め、看護師さんに会計をお願いする
Fちゃんの飼い主さんと足の裏の件でお話しする。癖による舐性皮膚炎を疑い、カラーの装着をお勧めする
Fちゃんのカルテを記入し、適切なカラーを見繕って会計するよう看護師さんにお願いする
Hちゃんの診察に入る。今日は腎不全に対する皮下点滴とのことで、皮下点滴を行う
Hちゃんのカルテを記載、そろそろ血液検査を一度しておいたほうが良いと飼い主さんにお勧めし、会計をお願いする
大型犬の保定に人手が必要とのことで、駆り出される
前日診察を行った飼い主さんから電話が入り、現状の相談を受ける。思ったより経過が良くないので、来院を勧める
18:00 午後の来院のピークを迎える
院長希望の患者さんの診察が滞っており、院長に代わって血液検査、レントゲン検査、超音波検査を行うよう指示される
血液を採取し、レントゲン検査を行ったところで、先ほど電話のあったIちゃんが来院されたのでそちらの診察に入る
Iちゃんの経過から、バリウムを飲んでもらいレントゲン検査を行う必要があるが、午後の検査スタートは適していないことをお伝えし、一晩お預かりして翌朝スタートすることになる。
Iちゃんの体調が落ちているので、点滴をすることを決め、留置針の準備だけする。
院長希望の患者さんの超音波検査を行い、カルテに結果を記載する
Iちゃんの留置を入れ、点滴の種類や添加する薬剤の量を計算・指示する
19:00 午後の診療受付終了
診察待ちの患者さんがまだ残っているので、Jちゃんの診察に入る。以前より便秘で摘便を繰り返し行っている子で、この日も同様の処置を行う
Jちゃんのカルテを記載し、会計をお願いする
院長の患者さんの採血と血液検査を行う
19:30 入院患者の治療
入院患者の夕方の治療を行う
HOTELで泊まっている子で排尿をしない子がいるので、カテーテルによる排尿を行う
20:00 業務終了
夕方のミーティングを行い、入院患者の情報を共有する
明日の予定を大まかに確認し、業務終了となる
さて、前編・後編を通して文字だらけになりましたが、獣医の普段の働いている様子が伝わりましたでしょうか?
お届けしたのはそこそこ忙しい日ですので、もっと暇な過ごし方をしている日ももちろんあります。
ただ、今回は「診察を待っているのは重々承知だが、手が空かなくて診察に入れないんですごめんなさい」という言い訳をしたくてこの記事を書いていますので、あえて診察が進まなさそうな一日をピックアップしました。
我々もわざと診察に入るのを遅らせたりはしませんので、なかなか呼ばれない時は「お預かりした子の検査をやってるんだろうな」とか、「予定外のトラブルがおきたな・・・」とか、「重症な子がいて、そちらを優先しているのかな?」とか、「スタッフが病欠で人手が足りてなかったりして」といった理由を想像して、少しでもご理解頂ければと思います。
それではまた。