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老犬や老猫の動きが落ちてきた・・・年齢のせいだと思っていませんか?

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ペットも年を重ねることによって、動きが落ちてくるのは当然です。

しかし実は病気でそういう動きになっているというケースが考えられ、

犬でも猫でもその数は意外と多いんじゃないかと獣医の間では話題になりつつあります。

ということで今日のテーマは

歳のせいじゃない、活動性を下げる病気について

 

活動性が下がってしまう病気にはいくつかあります。

「病気で体調が悪くなる⇒動かない」

というのを入れてしまうとかなりの数になってしまうので、

そういったものは除いて、活動性に直接関わる病気だけを見ていくと、

次の3つが挙げられます。

1、関節疾患

2、心疾患

3、ホルモン疾患

順にみていきましょう。

 

その1:関節疾患

これはイメージしやすいですね。

お年寄りが腰や膝を痛くしてゆっくりとしか動けないのと同じです。

ペットの場合には痛みがあっても隠してしまうので、

年のせいかと思っていたら実は関節痛で動きが遅いというのは、

かなりの数が隠れているのではないかと思われます。

 

小型犬、特に最近人気のトイ種などでは生まれつき膝の皿がゆるい子が多く、

高齢になってから膝の関節が変性して痛みを出したりしやすいと思われます。

大型犬は体重が重い分足腰に負担がかかりやすいので、関節疾患は多い印象があります。

猫でも腰の部分に痛みを生じているものの、

本人が隠しているから気付けていないようなケースが多いといわれています。

そしてペットの犬猫は総じて肥満傾向にありますので、

体重が問題となって関節疾患は今後も増えていくのは確実かと思っています。

 

これを調べるにはレントゲン撮影を行うか、

消炎鎮痛剤を投与してみて、活動性が上がるかどうかをみる方法があります。

 

治療には食生活の改善を中心としたダイエットと、消炎鎮痛剤の使用をメインに、

関節サプリメントの投与や注射などをサポートの選択肢に入れていきます。

 

その2:心疾患

心臓の調子が落ちてくると全身に血液を行き渡らせる力が落ちてしまい、

体は疲れやすくなってしまいます。

そのため、活動性の低下は心臓の病気から来ている可能性があるということです。

犬だと僧帽弁閉鎖不全症、猫だと肥大型心筋症が多いと言われており、

前者は心臓の聴診で見つけられますが、後者は難しいです。

そのため特に猫では目立った症状が無かったとしても、

キャットドックや心臓の検査を受けておくと安心でしょう。

 

もちろん全ての心疾患が聴診で見つけられるわけではないので、

犬でも活動性が下がった子や、高齢の子には心臓の検査はオススメです。

 

飼っている犬や猫が心臓が悪いと言われたら。心不全の検査法について

 

その3:ホルモン疾患

具体的には「甲状腺機能低下症」の病気なのですが、

これを発症している犬では活動性が低下してしまいます。

他にも毛づやが落ちたり、なんとなく元気がないなど、

年のせいかな?と思われがちな症状しか出ないので、気付かれにくい病気でもあります。

ここでは詳しくは述べませんが、血液検査で見つけることができます。

 

甲状腺機能低下症

 

余談:うちの猫は高齢でもよく動いているから関係ない?

ほぼ猫に限定ではありますが、病気になることで逆に活動性が上がる病気があります。

なので猫では高齢でも動いていれば上記の病気が除外できるかと言えば、

必ずしもそうとは限りません。

その病気というのは、「甲状腺機能亢進症」です。

この病気になった猫は活動性が増しますので、

本来は病気や年齢で活動性が下がる所と打ち消しあってしまい、

外から見ると動いていて問題ない、と見えることがあります。

代表的な特徴としては、「よく食べるのに痩せている」という事が挙げられるので、

その様な症状がある場合には一度病院にかかっておくと良いと思います。

 

甲状腺機能亢進症

 

おわりに

今日は活動性の低下は年齢のせいとは限らないという話をしました。

今回の話に限らず、高齢になれば色んな病気になりやすくなります。

問題ないかなと思っても、病院に行って定期検診をしましょう!という事ですね。

それではまた。

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