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【犬・猫】去勢手術をしたのに、睾丸らしきものが残っている。手術ミス?

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今日は個別具体的な、でもたまに聞かれる話をしてみたいと思います。

内容はタイトルの通り、

「去勢手術をしたのに、睾丸が残っている」と思われる件についてです。

 

去勢手術ってどんな風にしているの?

まず、去勢手術がどのように行われているか概略をお話しします。

1、陰嚢(玉袋)の近くの皮膚を切開

2、睾丸をそこから引っ張り出す

3、睾丸に繋がる血管と精管を糸などで縛る

4、最後に睾丸を切り取る

これを片側1セットとして、両側2セット分行って終了。

というのが通常の去勢手術です。

精管を縛る時に、本人の精管を使って縛ったりというように、

手技に関してはわずかな違いがあり得ますが、

最終的にやることはどれも同じです。

 

去勢手術をしたのに、睾丸が残っている?

さて本題ですが、

「手術をしたのに睾丸が残っていると思われる」

場合を考えていきましょう。

可能性としては、

1、手術はしたが、睾丸と間違えうるものが存在する

2、片側だけ摘出して、もう片方はそのままになっている

3、実は手術はしていない

という所でしょう。

最初に結論をいうと、ほとんどの場合が1だと思います。

 

1、手術はしたが、睾丸と間違えうるものが存在する

概略でいう所の「血管や精管を縛った部分」ですが、

縛ったところはどうしても他に比べるとこぶのように触れるので

外側から触ると変なものがある=睾丸のように思えてしまう

となってしまうわけです。

実際にはちゃんと手術をしているわけなので精巣が残っているわけはないですし、

誤解を避けるために摘出した精巣を飼い主さんにご覧いただくことも多いです。

なお手術をやっているかどうか本当に疑わしい場合には、

手術した病院以外の所で超音波検査を行えば、

精巣が残っているかどうかを確かめる事も可能です。

とはいえ去勢手術は最も簡単な手術なので、

失敗したり、やり残したりするような事は無いと思いますが・・・

 

あとは稀なケースですが、

縛った糸に反応して肉芽腫が出来てしまい、

これが精巣のように触れてしまうという事も有り得るかもしれません。

体からすると結紮糸というのは一応異物ですから、

炎症反応が起きるという事がたまにあるのです。

(とはいえ普通の体質であれば反応しない素材が結紮糸に使用されますが)

年単位の長期間経過後に出てきたりすることもありますので、

ミニチュアダックスなどの免疫異常が見られやすい犬種の場合には

可能性として一考の価値ありかもしれません。

 

2、片側だけ摘出して、もう片方はそのままになっている

これはお腹の中などに片側の精巣が残っていて(停留精巣)、

陰嚢に降りてきていない場合にはありうるかもしれません。

片側だけ摘出した後に、陰嚢に降りてきたという場合ですね。

とはいえ、通常は手術前に両側の精巣が降りてきているのを確認しますから、

コメントもなしに片側だけ手術して終わるという事はないでしょう。

もし片方しか摘出できなければ必ず説明があるはずです。

 

なお腹腔内に残ったままの精巣は腫瘍化しやすいので、

もし片側だけ精巣を取って、一個がお腹に残ったままであれば

早いうちに摘出した方が良いです。

 

3、実は手術はしていない

そんなことが有り得るとは思い難いですが、

もし手術したと言ってやってなかったら完全にアウトです。

上述した様に、疑わしい場合には他の病院で超音波検査をしてもらいましょう。

 

 

まとめ

・摘出した2個の精巣を手術後に見せてもらっておく

・縛った部分が精巣のように触れることが多い

・どうしても気になるならエコーを実施する(他の病院で)

以上、非常に限定的なお話ですがご参考までに。

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