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【猫】腎不全治療薬「ラプロス」はフォルテコールやセミントラより良い薬?

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猫に多い、腎不全。

その治療薬として「ラプロス」は2017年4月18日に発売されました。

これまでの腎不全治療薬としては、

フォルテコールやセミントラが使われていましたので、

飼い主さんとしてはどちらが優れているのか?

という所が気になるでしょう。

発売されてから2年が経ちましたので、

ラプロスについてもようやく情報が増えてきました。

ということで今の段階でお話しできることをお伝えしたいと思います。

 

腎不全治療薬「ラプロス」はフォルテコールやセミントラより良い薬?

 

「ラプロス」はどんな薬?

まずラプロスについてですが、

本剤は、ベラプロストナトリウムを有効成分とする経口投与可能なプロスタサイクリン(PGI2)誘導体製剤で、血管内皮細胞保護作用、血管拡張作用、炎症性サイトカイン産生抑制作用及び抗血小板作用を有しています。これらの薬理作用によって腎機能低下の悪循環である腎臓の虚血および低酸素状態にアプローチすることで、腎機能の低下を抑制し臨床症状を改善します。

(共立製薬HPより)

要するに血管を拡張しつつ、血管の細胞を保護することで腎臓を助けるという薬です。

 

 

フォルテコールやセミントラと比べて、どちらが良い薬?

結論から申し上げますと、どちらが良いかは不明です。

そして大事な事は、

「どちらかという使い方ではなく、両方を併用することができる」

という事です。

 

成書や論文で発表されているわけでは無いですが、

日本臨床獣医学フォーラム会長の石田卓夫先生によると、

「フォルテコール or セミントラ」と、「ラプロス」は、

両者の作用機序が異なるため併用が可能だろう、という事です。

どちらか片方だけを使用する事はもちろんできますが、

その際にどれがより有効かを判断する材料は今の所出てきていません。

3つの薬にはそれぞれ特徴がありますので、

単体使用をする場合には、それぞれの特徴を生かして1つを選ぶ事になるでしょう。

 

 

それぞれの薬の特徴とは

それでは3つの腎不全治療薬の特徴を見ていきましょう。

 

<1、フォルテコール>

・使用実績が豊富

・錠剤で1日1回の投薬

昔からある薬で、標準的な特徴のため、

一般的に用いられる事が多いと思われます。

 

<2、セミントラ>

・唯一の液体製剤

・投薬は1日1回

・飼い主向けのサイトやキャンペーンが充実している

液体のため、錠剤を飲ませられないような子に活躍します。

「フォルテコールよりも長時間効果が薄れない」

「フォルテコールよりも必要な所だけにピンポイントで作用する」

と言われており、

今後はこちらがよりスタンダードになっていくかもしれません。

 

<3、ラプロス>

・1、2とは作用機序が異なる

・錠剤で1日2回と投薬回数が多い

・薬価が高い

・発売から日が浅いので、情報や実績が少ない

値段、投薬回数、情報と、

既存の2種に比べて不利な特徴が多いですが、

作用機序が異なるため今後の展開次第では重要な薬になるかもしれません。

 

 

併用した場合にはどれぐらいの効果が期待できるのか?

これについてはまだ情報がありません。

数年あれば情報が出てくるかもしれませんが、

現時点では主治医の判断のもと、

単体使用よりも効果があるだろうという予想で使用することになると思います。

 

 

まとめ

フォルテコールorセミントラと、ラプロスを単体使用する場合、どちらが良いかはまだ不明

両社は併用が可能で、単体使用よりも効果が高い可能性がある

各薬の特徴を踏まえて使用を検討すると良い

 

以上、ご参考までに。

それではまた。

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