アニコムさんが今年も人気犬種ランキングを発表しましたので、
それについてコメントをやってみようの企画です。
早速ランキング1位から見ていきましょう。
1位
トイプードル
さすがのトイプードル、9年連続で1位を獲得とのことです。
10年前は2位だったようですので、ほぼ10年間ずっと人気ということですね。
TVで以前トイプードル特集をしているのを見ましたが、
人気の秘密として飼いやすさや賢さ、ふわふわの可愛さが挙げられていました。
たしかにトイプードルは毛が抜けにくく、小型犬で家の広さを求めず、散歩もそこまで必要なく、
賢いことからトイレやハウスのしつけも行いやすい。
しかもそこまで吠える犬種ではないし、響くタイプの声質でもないと飼いやすいのは納得です。
トリミングに出せば変わった髪型にして楽しむこともできますし、
そういった変化も楽しめると色々な魅力があるのでしょう。
獣医的にもトイプードルは診察に苦労しない方ですので、
このまま1位を突っ走ってもらいたいと思います。
2位
チワワ
2位も定番のチワワですね。
トイプードルと同様に小型で買いやすい、かつ可愛いというところが魅力でしょうか。
くぅちゃんブームとともに人気も下火になるのではと私は思っていましたが、
意外と市民権を得たのか、人気が続いておりますね。
チワワの子犬を診察する機会が多かったのですが、子犬はなかなかの可愛さです。
ただしチワワは食べ物にわがままだったり、神経質だったり、攻撃的だったりするので、
獣医としてはあまり好ましい印象はないのと、個人的にあまり好きな犬種ではないです。
どう頑張っても君勝てないでしょ?と言いたくなる大型犬や中型犬に対しても強気なのは
いち生物としてはすごいなと思いますがw
3位
MIX犬(ハイブリッド)
MIXと書くと雑種と同じように思われがちですが、
アニコム的にはハイブリッド(純系×純系)のことを言っているみたいです。
チワワとミニチュアダックスを合わせた「チワックス」が代表例でしょうか。
純血種はどうしても劣性遺伝による病気が出やすくなるのですが、
掛け合わせることによりそれを克服することができるので、病気にもなりにくいです。
弱点としては同じ掛け合わせでも、見た目が全然違う子供ばかりになるので、
好みの見た目に出会うことができるかどうかわかりにくい、
大人になったら思ったのと違う見た目になってしまう、
そういったことが起こりえるという所でしょうか。
他の犬種に比べるとあまり病院では出会う印象がありませんが、
それは病気に強いからなのか、人気が出てからまだ時間が経っていないからでしょう。
4位
柴犬
私が以前ランキングを見たときは、柴犬は7位ぐらいだったと思うのですが、
いつの間にかこんな上位に入ってきていたのですね。
柴犬の魅力は和犬らしさがあふれるところと、表情が豊かなところでしょうか。
他の人気犬種に比べると体もやや大きいですし、
鳴き声も響きますのであまり飼いやすいとは言いにくいです。
昔ながらの番犬としてのニーズもほぼ無いでしょう。
そんなハンデがいくつかある中でもかなりの上位にランクインしているというのは、
見た目が多くの人の好みに該当しているのではないかと予想しています。
柴犬は私個人としてはとても好きなのですが、
攻撃性が強い子が多いため、獣医としてはあまり好きではないですw
最近はおとなしい性格の子が交配されているのか、すこし穏やかな子が多い気がしますが、
あまり人気がでると悪質なブリーダーによって性格の悪い個体が増やされることがあるので
これ以上は人気が出ないほうがありがたいなーと思っています。
5位
ミニチュア・ダックスフンド
かつて1位をおさめていた王者もいつのまにか5位にまで人気が落ちていました。
なぜ人気が落ちてきたのかはハッキリとわかりませんが、
色々な病気にかかりやすいことが一般の方にも知られてきたのかなと予想しています。
犬種としての病気のなりやすさ+ブームの時の個体が高齢化によって、
病気として病院にかかっているダックスの割合はなかなか高いと実際にも感じています。
愛嬌がある性格と、短い脚で頑張っている可愛さは今でも変わりませんので、
個人的には柴犬の次ぐらいに好きです。
獣医としても診察をやりやすい子が多いので、好きな犬種の一つであります。
なんとなく思いつくままにコメントを書いてみましたが、
やはり獣医としては病気的なコメントをつい書きたくなってしまいますね。
機会があれば、犬種ごとになりやすい病気も書いてみたいと思います。
それではまた。