新しい獣医師が入ってきたと思ったら、すぐにいなくなる。
または、お世話になっていた獣医師が退職してしまう。
長く病院に通っているとこんな場面に出くわすことも多いのではないかと思います。
気にしないという方もいるかもしれませんが、
あまりにも獣医の出入りが激しい病院は要注意かもしれません。
その理由を今日は考えていきましょう。
なぜ獣医(勤務医)は退職するのか?
まずはどういった時に獣医は退職を考えるのかを見ていきます。
・肉体的につらい時(病気を含む)
・精神的につらい時
・他にやりたいことが見つかった時
・待遇に不満があるとき
・人間関係に嫌になった時
・身の回りに大きな変化があった時(家族の不幸や妊娠など)
特に「獣医ならでは」という理由ではないのがわかります。
所詮獣医も一人間であり、一般的なサラリーマンなど同じような理由で
退職する決意を固めていくことになるのです。
ちなみに動物業界特有の悪い要素としては、
・9時17時で終わることはまずないので長時間労働が常態化している
・狭い空間で多くの人間が働くため、ストレスや病気になりやすい
・女性比率の高い職場なため、人間関係の対立が起きやすい
・思い通りに動かない動物が相手でストレスが溜まりやすい
・下積み時代はこき使われるような旧態依然とした文化が残っていることが多い
・院長が圧倒的な権力を持っているため、独裁政権になっていることが多い
こういったことが挙げられます。
これらがあるために先ほど見たような退職を考える状況になりやすいというのはあります。
獣医の離職率はどのくらいなの?
新卒獣医が3年以内に臨床獣医師(小動物を治療する獣医)を辞めてしまう割合が、
30%以上あるというのを聞いたことがあります。
なのでそもそも出入りの激しい業種ではあるということです。
獣医がすぐに辞めたとしても患者にはあまり影響がないのでは?
どの職場でも理想通りというわけにはいきませんから、
ある程度は妥協しながら働くことになります。
それでも辞めてしまう人が絶えないということは、
よほど待遇が悪いとか人間関係がまずいとかそいいう事が存在するのでしょう。
正直そういった要素は飼い主さんにとってあまり影響はしてこないのかもしれませんが、
獣医が退職を考える大きな理由になりうる要素で、
一つだけ飼い主さんにも大きく関わってくるものがあります。
それは・・・
院長が人(獣医)として悪質な場合
です。
わかりやすいケースを上げると、
・お金を儲けるために必要のない検査を無理やりやらせたり
・飼い主の見ていないところでペットを雑に扱ったり
・どう考えても間違った医療をやり続けたり
そういう場合です。
あまりにもアレな院長のもとでは働き続けるモチベーションなど皆無ですから、
そうそうに獣医は逃げ去っていきます。
そういった病院だけはひかないように飼い主さんには気を付けてほしいと思います。
また、獣医がすぐに辞める病院では人手不足になりやすいですから、
おのずとサービス力も低下する可能性が高いです。
そういった意味でも獣医がすぐに辞める病院は避けた方が無難かもしれません。
さらに獣医の立場から言わせてもらうと、
すぐに辞められてしまうような悪条件の動物病院はさっさと廃業してもらった方が
獣医の労働環境改善のためには望ましいですので、
やはりそういう病院は利用しないで欲しいということもあります。
長々と話しましたが、結論としては
獣医がすぐに辞める病院は気をつけろ!
院長が人としてやばかったり、サービスの質が悪い可能性あるぞ!
ということになります。
参考になりましたでしょうか?それではまた。