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ステロイドについて

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「ステロイド」

よく聞く単語ではありますが、飼い主さんにとってはなんとなくマイナスイメージがあるお薬ではないでしょうか?

おそらくスポーツ界におけるドーピングや副作用の点が強調されて報道された結果、マイナスイメージばかりが先行しているのかと思われますが、実際は良い所もあるお薬なんです。(そうでなければ使われていません)なので本日はステロイド主な効果との良い点と悪い点をお伝えしていきます。

<ステロイドの効果>

ステロイドが使用されるのは、抗炎症効果や免疫抑制効果を期待する場面です。

様々な病気に対して効果が期待でき、皮膚炎や膀胱炎といった軽度の疾患だけでなくIBDやIMHA、天疱瘡、脳炎、発作などの重篤な疾患にも使われています。

<ステロイドの良い点>

早い、強い、安いの三拍子が揃っています。

ステロイドは効果が比較的強い薬で、かつ効果が出るまでの時間も短いので即効性が期待できます。さらにポピュラーな薬ですので製造原価も安く、費用的な負担もほとんどありません。とても素晴らしい薬です。

ちなみに獣医にとっても飲み薬、皮下注射、静脈注射と投与経路のバリエーションに富む所や、長時間作用型・短時間作用型など効果時間の多様性がある所も良い点として挙げられます。

<ステロイドの悪い点>

1.高容量や長期間の使用によって副作用が出る可能性があります。(100%ではない)

その副作用は多岐に渡り、糖尿病になったり、感染症にかかりやすくなったり、肝臓に負担がかかったり、体でホルモンが作れなくなったり、膀胱結石ができやすくなったり、高脂血症になったり、膵炎になりやすくなったりなどします。

適切に使用していればこのような副作用を引き起こすことはほとんどのないのですが、ステロイドと気づかずに長期間使用していたり、使わざるを得ない状況で使用を続けていると出てくることがあります。

2.一旦使い始めると使用をすぐに辞めることができない

これは高容量で使用している時の話になるのですが、ステロイドはホルモンの一種なので突然使用をやめてしまうと体がびっくりしてその変化に対応できないことがあります。いざ上記の副作用が出たとしてもパッと中断できないこともあるということです。

 

良い点を見れば素晴らしいお薬に、悪い点を見れば恐ろしい薬に見えてきませんか?このようにステロイドは使い方次第で魔法のような薬にもなりますし、とんでもない薬にもなりえます。適切な使用法が大切だということですね。そのためかかりつけの先生からステロイドの使用についての話を受けたなら、飼い主さん側でも使いすぎていないかしっかりと注意しながら使っていった方が良いでしょう。

 

最後に一言だけ注意しておきたいのは、

だからといってステロイドを毛嫌いしないで欲しい

ということです。繰り返しになりますが、ステロイドは正しく使うととても良いお薬です。これを何が何でも使いたくないと言われると、獣医としても治療が非常にやりにくくなってしまいますので。

 

それではまたお会いしましょう。

 

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