ぶどう膜炎


危険度

低い

ただし緑内障を続発する可能性があるため、油断はできない

 


発生頻度

犬:多い

猫:少ない

 


分類

眼科疾患

 


症状

眼が赤い、眼が充血している、目をショボショボさせている、目が痛そう、涙が多い、など

 


詳細

眼球の大部分は3層構造を取っており、外側から強膜、ぶどう膜、脈絡膜の順で構成されている。そしてぶどう膜に炎症が起きたものをぶどう膜炎と呼ぶ。ぶどう膜に炎症が起きる原因は様々であり、目に起因するものと、目以外の部分に起因するものに大きく2分されるが、その原因自体が特定できることは少ない。

眼の中に炎症が起きるため、患者は目に痛みを感じたり、涙が増加したり、結膜に充血を伴う事が多い。そのため病気が見逃されることは少ないと思われるが、ぶどう膜炎は早期発見が重要であり、その理由としては以下の2つが挙げられる。

1、ぶどう膜炎は緑内障を続発する

ぶどう膜炎自体は視覚を障害することは稀であるが、炎症によって眼内に発生した血管膜や炎症性産物によって緑内障が引き起こされ、緑内障によって視覚を喪失する可能性がある。ここで緑内障についての詳細な記述は行わないが、緑内障は重要な緊急疾患であるため、それを続発しうるぶどう膜炎は決して油断できない疾患であるといえる。

 

2、ぶどう膜炎は全身性疾患から生じる場合がある

ぶどう膜炎は目以外の炎症が眼内に波及して発生する場合がある。特に猫の場合には全身性疾患からぶどう膜炎が発生する確率が高いと言われているため、ぶどう膜炎を見つけた段階で全身の精査を行う事で、全身性疾患の早期発見ができる可能性がある。そのため、ぶどう膜炎を早期に発見する価値が高いと言える。

 


診断

重要となるのはスリットランプ検査と、眼圧検査である。

スリットランプを前眼房に当てることで眼内に炎症が起きているかどうかを調べることができる。場合によってはぶどう膜炎によって引き起こされた癒着や出血などが一緒に観察されることもある。

眼圧検査では、炎症によって下がった眼圧を検出することができる。ただしぶどう膜炎から緑内障を続発している場合には眼圧が正常以上になっている可能性もあるため、眼圧だけでぶどう膜炎の除外を行うのは不可能である。

 


治療

治療の原則は炎症が起きた原因を突き止めて、それを治すということである。しかし上述した様にぶどう膜炎の原因が判明することは稀であり、多くの場合には目薬を用いた内科治療をすることになる。消炎剤の点眼を一日複数回患部に点眼して炎症が治まるのを待つのが一般的である。感染を伴う場合には抗生剤を使用する場合もある。

寄生虫が眼内に迷入してぶどう膜炎を引き起こした場合など、治療に外科手術が必要になる事もあるかもしれないが、非常に稀なケースと思われる。

 


予後

全身疾患に起因したものでなく、緑内障を続発しなければ良好である。

 

 

<関連疾患>

緑内障

注意

 

 

 

 

※注意事項

このサイトの医療情報を基にご自身で病気を判断することは控え、必ず獣医師の診断を受けてください。また当サイトの情報を基に行動されて発生した不利益等について、当サイトは一切の責任を負いませんのでご了承ください。

投稿日:

Copyright© わんにゃんライフ ~獣医師監修~ , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.