肥満細胞腫


危険度

高い

悪性腫瘍である

 


発生頻度

犬:普通(特にフレンチブルドグッグやパグなどの短頭種では発生が多い)

猫:少ない

 


分類

腫瘍性疾患

 


症状

初期であれば何の症状も出ないことが多い。

進行した場合は、元気食欲の低下や下痢・嘔吐などの一般的な症状から、虚脱などの重篤な症状まで様々なものが出る可能性がある。

 


詳細

体に備わっている免疫機構の一員として肥満細胞は活動しているが、これが何らかの理由で異常な増殖を示すようになってしまった疾患を肥満細胞腫と呼ぶ。肥満細胞は炎症が起きた際に、炎症に関連する物質(炎症性サイトカイン)を放出し、体が炎症に対してうまく対処できるように働いている。しかしこの疾患では肥満が過剰に存在しているため、炎症性サイトカインも過剰に放出されてしまい、急性のショック症状を起こすことがあるので注意である。ショック症状以外にも、分泌された過剰なヒスタミンにより消化管に穴が開いてしまうこともある。これらの症状は必ずしも起きるわけではないが、この疾患が治療されない限り常にリスクを抱え続けることになる。

肥満細胞腫は悪性腫瘍に分類され、さらに高gradeと低gradeに分けることができる。どちらに分類されるかによって予後や治療が異なってくるが、どちらのグレードであっても悪性腫瘍であることには変わりないため、局所浸潤や遠隔転移は起きる可能性がある。

 


診断

基本的には肥満細胞腫が発生している部位に対して細胞診(針を刺して取れた細胞を顕微鏡で確認する検査)を行うことで診断することとなる。腹腔内臓器に発生している場合には内視鏡や開腹下での組織生検を行うこともある。

 


治療

悪性腫瘍であるため外科的切除、抗ガン剤、放射線照射の中からいくつかを選んで行っていく。抗ガン剤に対する反応性は悪くない方であり積極的な治療が望まれる。

癌細胞を叩くための根本治療とは別に対症療法として、肥満細胞から分泌されるヒスタミンを抑制するための抗ヒスタミン薬を常用することも多い。

パグやフレンチブルドッグなどにおける肥満細胞腫は発生が多いが、経過が悪くないケースが多く見られ、他の犬種に比べて控えめな治療が選択されることも多い。(外科的切除のみにとどめるなど)

 


予後

短頭種の肥満細胞腫の場合は予後が良い場合が多い。

それ以外の場合は、治療の内容や反応性によるため一概には言えないが、あまり良くない印象である。

 

注意

 

 

 

 

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