乾性角結膜炎(ドライアイ)


危険度

低い

 


発生頻度

犬:普通

猫:稀

 


分類

眼科疾患

 


症状

眼が赤い、目をショボショボさせている、目が痛そう、目ヤニが多い、など

 


詳細

※猫で見られることは珍しいので、以降の話は犬に限定されます

乾性角結膜炎はいわゆるドライアイであり、涙の分泌不足によって眼球表面が乾燥し、角膜や結膜といった眼球表面の組織に炎症が起きる病気である。乾燥した角膜や結膜には感染を伴う事が多く、目の周りが膿のような黄緑色の目ヤニだらけとなってしまうのが典型的な症状である。涙を分泌しているのは涙腺と、第三眼瞼(瞬膜)腺であり、このどちらかに問題が生じると涙液不足を生じる事となるが、多くの場合には涙腺の問題から発生すると考えられている。瞬膜の問題が原因となることは稀であるが、チェリーアイの治療のために瞬膜を切除した場合には瞬膜からの涙液不足によってドライアイになる可能性が高い。

日本ではシーズーやアメリカンコッカースパニエルでよく見られる病気である。

 


診断

シルマー検査によって涙の分泌量が少ない事を確認するのが基本である。ドライアイに関連する検査としては以下のものが挙げられる。

・シルマー試験

涙の分泌量と貯留量を測定する試験であり、ドライアイの診断には欠かせない。涙の量によって軽度、中程度、重度の分類がなされる。なお重度のドライアイの場合には、見た目だけで涙の不足が分かることもある。

・フローレス試験

まばたきの後に涙の膜がどれだけ残存できるかを調べる試験であり、涙液保持機能を調べることができる。ドライアイによって角膜に傷ができてないかを調べることも可能である。

・角膜スワブ試験

角膜のぬぐい液を顕微鏡で観察する試験であり、ドライアイによって細菌感染が起きていないかを調べることが出来る。

 


治療

ドライアイは治る病気ではないため、診断されてからは生涯に渡って治療を行う必要がある。治療には以下のような目薬を使用する事が多い。

・人工涙液点眼

治療の柱となるのは涙液の補充であり、人工涙液であるヒアルロン酸入り点眼を一日複数回行っていく事になる。通常の点眼ボトルには防腐剤が入っているため、頻回に点眼を行っていると防腐剤による弊害が出る事があり、その場合には防腐剤の入っていない目薬への変更が必要となる。

・眼軟膏

眼球の乾燥を防ぐために、人工涙液点眼と共に使用される事が多い。感染を予防するための抗生剤眼軟膏や、涙液量の分泌を亢進すると言われているシクロスポリン眼軟膏が選択される。

・抗生剤点眼

診断時には感染を伴っている事が多いため、治療の初期に使用される事が多い。他の治療によってドライアイが安定すれば、感染は少ないため不要になる。

 


予後

良好。

 

注意

 

 

 

 

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